臨床成績 本試験を評価試験として評価したため、対象、試験方法にのみ一部承認外の効能又は効果の掲載を行ったが、有効性、安全性等のデータからは、辺縁帯リンパ腫(MZL)集団のデータは削除した。 1. 国際共同第Ⅲ相試験(INCMOR 0208-301試験:inMIND試験)(日本人を含む海外データ)9)9)承認時評価資料:国際共同第Ⅲ相試験(INCMOR 0208-301試験:inMIND試験) (2025年12月22日承認、CTD2.7.2.3.4、2.7.6.1) ページ内メニュー試験概要患者背景(FL-FAS)有効性安全性試験概要(データカットオフ日:2024年2月23日)横にスワイプで閲覧できます 4. 効能又は効果再発又は難治性の濾胞性リンパ腫患者背景(FL-FAS)横にスワイプで閲覧できます a:再発リンパ腫は、前治療でCR又はPRの初期反応を示した後、6ヵ月以上経過後の再発と定義した。 抵抗性リンパ腫は、直近の治療に対してPR未満又はCRもしくはPRの持続期間が6ヵ月未満のリンパ腫と定義した。b:判定不能には、直近の治療に対する最良総合効果が判定されなかった又は不明な症例及び直近の疾患進行日が特定できなかった症例が含まれる。有効性無増悪生存期間(PFS) (FL-FAS:治験責任(分担)医師判定)【主要評価項目:検証的な解析結果】ミンジュビ+R 2 群は、プラセボ+R 2 群と比べて主要評価項目であるFL-FASでの治験責任(分担)医師判定によるPFSで有意な延長が認められた(p<0.0001、層別ログランク検定)【検証的な解析結果】。PFSの中央値(Kaplan-Meier法による推定値)は、ミンジュビ+R2群で22.4ヵ月、プラセボ+R2群で13.9ヵ月であった。 ■ PFSaのKaplan-Meier曲線(FL-FAS) ピンチで拡大できます a:Lugano分類2014に基づく治験責任(分担)医師判定b:中央値はKaplan-Meier法による推定値c:両側95%信頼区間はBrookmeyer-Crowley法に基づく。d:ハザード比は層別Cox比例ハザードモデルに基づく。e:層別ログランク検定f:層別因子:初回診断後24ヵ月以内の進行(POD24)、過去の抗CD20モノクローナル抗体療法に対する不応性、過去の治療ライン数(2未満又は2以上) PET-CR率(FDG集積FL-FAS:治験責任(分担)医師判定)【主要な副次評価項目】ミンジュビ+R 2 群は、プラセボ+R 2 群と比べて主要な副次評価項目であるFDG集積FL-FASでの治験責任(分担)医師判定に基づくPET-CR率の有意な改善が認められた(オッズ比[95%信頼区間]:1.5[1.04,・ 2.13]、p=0.0286、層別化CMH検定)【階層的検定結果】。ベースライン後にPETによる評価を行ったPET-CR率[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R 2 群で49.4%[43.06,・55.76]及びプラセボ+R 2群で39.8%[33.70,46.07]であった。 ■ PET-CR率a(FDG集積FL-FAS)【主要な副次評価項目】 ピンチで拡大できます ■ PET-CR率(FDG集積FL-FAS) ピンチで拡大できます a:PET-CR率は、ベースライン時にPETスキャンが陽性であった症例のうち、治験薬の投与開始後いずれかの時点でLugano分類2014による効果判定基準に基づくCMRを達成した症例の割合。 ベースライン後にPETによる評価を実施しなかった症例又はCMRを達成しなかった症例は、非CRレスポンダーと分類した。b:95%信頼区間はClopper-Pearson法を用いて算出。c:層別因子:初回診断後24ヵ月以内の進行(POD24)、過去の抗CD20モノクローナル抗体療法に対する不応性、過去の治療ライン数(2未満又は2以上) 全生存期間(OS) (FL-FAS)【主要な副次評価項目】データカットオフ時点で死亡したFL-FAS(548例)は、ミンジュビ+R 2 群で15/273例(5.5%)及びプラセボ+R 2 群で23/275例(8.4%)であった。OSに関する無益性の中間解析の結果、事前に規定された拘束性のない無益性の境界(ハザード比>1.24)に達しなかった。データカットオフ時点で、Kaplan-Meier法で推定したOSの中央値[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R 2 群で未達[27.93,・ 推定不能]及びプラセボ+R 2 群でも未達[推定不能,・ 推定不能]であった。OSの予備データでは、ミンジュビ+R2群とプラセボ+R 2群の間のハザード比[95%信頼区間]は0.587[0.306,・1.128]であった。階層的検定はこの解析で終了している。 ■ OSのKaplan-Meier曲線(FL-FAS) ピンチで拡大できます a:中央値はKaplan-Meier法による推定値b:両側95%信頼区間はBrookmeyer及びCrowley法に基づく。 MRD陰性率(MRDの評価可能なFL-FAS:治験責任(分担)医師判定)【その他の副次評価項目】MRDの評価可能なFL-FASにおいて、投与終了時点の末梢血でのMRD陰性率[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R2群26.3%[15.54,・39.66]、プラセボ+R2群で18.2%[9.76,・29.61]であった(オッズ比[95%信頼区間]:1.4[0.61,・3.33]、p=0.4093(名目上のp値)、層別化CMH検定)。 ■ 末梢血のMRD陰性率a(MRDの評価可能なFL-FAS)【その他の副次評価項目】 ピンチで拡大できます ■ 末梢血のMRD陰性率(MRDの評価可能なFL-FAS) ピンチで拡大できます a:MRD陰性率は、MRDの評価が可能な症例のうち、投与終了時点の末梢血でMRD陰性bの結果が得られた症例の割合と定義した。 ベースライン後にMRDの評価を実施しなかった症例又はMRD陰性の結果が得られなかった症例は、非MRD陰性と分類した。b:MRD陰性の閾値は10−5細胞以下とした。c:95%信頼区間はClopper-Pearson法を用いて算出した。d:層別因子:初回診断後24ヵ月以内の進行(POD24)、過去の抗CD20モノクローナル抗体療法に対する不応性、過去の治療ライン数(2未満又は2以上) 奏効率(ORR) (FL-FAS:治験責任(分担)医師判定/独立判定委員会判定)【その他の副次評価項目】FL-FASにおいて、治験責任(分担)医師判定によるORR[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R 2 群で83.5%[78.57,87.72]、プラセボ+R 2 群で72.4%[66.67,77.56]であった(オッズ比[95%信頼区間]:2.0[1.30,3.02]、p=0.0014(名目上のp値)、層別化CMH検定)。客観的腫瘍縮小効果(CR又はPR)は、ミンジュビ+R 2 群、プラセボ+R 2 群でそれぞれ228/273例(83.5%)、199/275例(72.4%)に認められ、ランダム化された日から初めて客観的腫瘍縮小効果(CR又はPR)が認められた日までの期間の中央値(範囲)は、それぞれ2.83ヵ月(1.0-10.9)、2.83ヵ月(1.9-11.4)であった。独立判定委員会判定によるORRは、治験責任(分担)医師の判定結果と79.5%の一致率を示した。独立判定委員会判定によるORR[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R2群で85.7%[80.99,89.64]及びプラセボ+R 2 群で73.5%[67.82,78.58]であった(オッズ比[95%信頼区間]:2.2[1.43, 3.43]、p=0.0003(名目上のp値)、層別化CMH検定)。 ■ 治験責任(分担)医師判定/独立判定委員会判定による最良総合効果及びORR a(FL-FAS) ピンチで拡大できます ■ 治験責任(分担)医師判定/独立判定委員会判定による最良総合効果及びORR(FL-FAS) ピンチで拡大できます a:ORRは、最初のPD確定前又はリンパ腫に対する次治療を受ける前の試験中のいずれかの時点で、Lugano分類2014による効果判定基準に基づく最良総合効果 がCR又はPRと判定された症例の割合と定義した。b:層別因子:初回診断後24ヵ月以内の進行(POD24)、過去の抗CD20モノクローナル抗体療法に対する不応性、過去の治療ライン数(2未満又は2以上)c:95%信頼区間はClopper-Pearson法を用いて算出した。 奏効期間(DoR) (FL-FAS:治験責任(分担)医師判定/独立判定委員会判定)【その他の副次評価項目】FL-FASにおいて、治験責任(分担)医師判定により、ORRが認められた症例を対象として、Kaplan-Meier法で推定したDoRの中央値[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R2 群で21.19ヵ月[19.48,推定不能]及びプラセボ+R2 群で13.60ヵ月[12.42,18.56]であった(ハザード比[95%信頼区間]:0.473[0.330,0.678]、p<0.0001(名目上のp値)、層別ログランク検定(層別因子:初回診断後24ヵ月以内の進行(POD24)、過去の抗CD20モノクローナル抗体療法に対する不応性、過去の治療ライン数(2未満又は2以上)))。一方、独立判定委員会判定によるKaplan-Meier法で推定したDoRの中央値[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R2 群で未達[19.02,推定不能]及びプラセボ+R2群で18.23ヵ月[12.94,推定不能]であった。 ■ DoRのKaplan-Meier曲線(FL-FAS:治験責任(分担)医師判定) ピンチで拡大できます 次治療までの期間(TTNT) (FL-FAS:治験責任(分担)医師判定)【探索的評価項目】FL-FASにおいて、リンパ腫に対する次治療を開始した症例の割合は、ミンジュビ+R2 群で36/273例(13.2%)及びプラセボ+R2 群で78/275例(28.4%)であった(ハザード比[95%信頼区間]:0.447[0.314,・ 0.638]、p<0.0001(名目上のp値)、層別ログランク検定)。Kaplan-Meier法で推定したTTNTの中央値[95%信頼区間]は、ミンジュビ+R2 群で未達[推定不能,推定不能]及びプラセボ+R2群で28.81ヵ月[20.73,推定不能]であった。 ■ TTNT(FL-FAS) ピンチで拡大できます a:中央値はKaplan-Meier法による推定値b:両側95%信頼区間はBrookmeyer-Crowley法に基づく。c:ハザード比は層別Cox比例ハザードモデルに基づく。d:層別因子:初回診断後24ヵ月以内の進行(POD24)、過去の抗CD20モノクローナル抗体療法に対する不応性、過去の治療ライン数(2未満又は2以上) 安全性ミンジュビ/プラセボの副作用(FL-安全性解析対象集団)ミンジュビ+R2 群で274例中202例(73.7%)、プラセボ+R2 群で272例中179例(65.8%)に発現した。いずれかの群で発現割合が5%以上であった主な事象は以下の通りであった。 ■ いずれかの群で発現割合が5%以上であった副作用一覧(FL-安全性解析対象集団) n(%)ピンチで拡大できます MedDRA Version: 26.0、GradeはNCI CTCAE v5.0に準じた。 死亡に至った副作用死亡に至った副作用はプラセボ+R2群で発現した心不全及び敗血症各1件であった。重篤な副作用重篤な副作用はミンジュビ+R2 群で274例中29例(10.6%)、プラセボ+R2 群で272例中32例(11.8%)に発現した。発現割合が1%以上であった主な事象は、ミンジュビ+R2 群で肺炎10件(3.6%)、COVID-19 5件(1.8%)、COVID-19肺炎4件(1.5%)、発熱性好中球減少症5件(1.8%)、プラセボ+R2 群で肺炎6件(2.2%)、発熱性好中球減少症、発熱、好中球減少症が各3件(1.1%)であった。投与中止に至った副作用ミンジュビ/プラセボの投与中止に至った副作用はミンジュビ+R2 群で274例中15例(5.5%)、プラセボ+R2 群で272例中8例(2.9%)に発現した。投与中止に至った副作用のうち、2%以上(6件以上)発現した事象は本試験では認められなかった。特に注目すべき有害事象特に注目すべき有害事象はミンジュビ+R2 群で274例中21例(7.7%)、プラセボ+R2 群で272例中12例(4.4%)に発現した。その内訳は、ミンジュビ+R2 群、プラセボ+R2 群でそれぞれ、サイトカイン放出症候群関連事象3件(1.1%)、3件(1.1%)、B型肝炎再活性化0件、0件、Grade 3以上のinfusion reaction 16件(5.8%)、7件(2.6%)、進行性多巣性白質脳症0件、1件(0.4%)、第2原発性悪性疾患0件、0件、腫瘍崩壊症候群関連事象2件(0.7%)、1件(0.4%)であった。 製品基本情報はこちら→